■事の始まり 永易さんの釣りを映像に記録することは、2002年の「ぬかすなネットTV」開局時にすでにイメージとして持っていました。しかし、自分に撮影・編集のノウハウもないし、もちろん撮影クルーを雇う資金もない。また当初は、釣り場にビデオカメラを持ち込むのに、自分自身や他の同行者にかなりの抵抗感、違和感がありました。
まず、やってみよう。「ぬかすなネットTV」はいつもながらの私の「無茶な前進」から始まりました。出演者、視聴者の方々のご協力に助けられながら、次第にノウハウを蓄積し、機材も少しずつ充実させてきました。
数年経ったシーズンオフのある日、永易さんとの電話の中で、どちらともなく、ビデオ撮影の話が持ち上がりました。それまでの「ぬかすなネットTV」の運営によって、お互いに映像の持つ力を感じていたからでしょうか、翌シーズンには必ず、ということで電話を切りました。
■そしてついに撮影敢行 2005年5月。私と永易さん二人きりの撮影を行いました。
それまで何回も一緒に釣りに連れて行ってもらっていましたが、
竿を持たずに同行するのは、初めてでした。

小さいながら一応業務用と言われているビデオカメラと、
手持ち撮影のための、一般用(民生用)カメラの2台を
回しながら、永易さんの釣りを撮影しました。
普段は黙々と釣りをされる永易さんですが
(しゃべりながらやる人も珍しいかと思いますが・笑)
状況を口に出して説明してもらうために、胸元に
ワイヤレスピンマイクを装着してもらいました
時々、撮影している事を忘れて、永易さんの話に聞き入ってしまい、
カメラにお尻を向けてしまったり、必要以上にでかい声で
返事をしてしまったり、失敗はありましたが、
午後1時半から7時過ぎまで、5本のテープに映像を記録しました。
途中で、松田さん、バクダンさんが様子を見に来てくれました。
(DVDにも若干声が入っているかと思います)
応援、ありがとうございました。
■釣り始めはシンプル 永易さんの釣りを長時間見ていて思ったのが、
膨大な経験にもとづく神業と思える判断や技はもちろん多々あるのですが、
釣りの「入り方」、釣り始めは意外にシンプルだということです。
永易さんが最初に「これから2時間辛抱です」と言っていますが、
釣り始めは、非常にシンプルに「おるのかおらんのか」「チヌの気配」
を察知するところから始まります。
永易流でいうところの「場を作る」あるいは「時合いを作る」
この基本がいかに大事であるか、私はこの時初めて知りました。
■しつこいようですが「締め」の大切さ また、永易流では、基本中の基本とされ、私も再三指導を受けている
「団子の締め」についても、その大切さが良く判りました。
状況の変化を察知していろいろな事をするのですが、全てが、
「団子がしっかり締められる」という前提に立っています。

例えば、潮が早くなってきたからウキ下を伸ばす。
それは、団子の割れるタイミングは次の一投も一緒であることを
前提としています。
20秒・30秒で崩壊するような団子の話ではありません。
例えば2分、きっちり底で持つ団子の割れのタイミングをそろえる事は、
私には至難の業と思えるのです。
(このあたりは、湯浅の磯で、マルキューフィールドスタッフの松田さん
とご一緒させていただいた時にも指摘されています)
そこで、基準となるのが自分の握れる「上限」を知ることでは
ないかと思います。上限である「全開で締める」を基準に、
今9割くらい、とか8割くらい、と把握していく。
このことで、非常に安定した団子のコントロールが
可能になるのではないでしょうか。
もちろん、団子を締める理由は他にも沢山ありますし、
ご本人はそういう把握の仕方はされていないかも知れませんが、
私はそう感じました。
ちなみに、「団子を握る」のではなく「締める」という
語感も非常に大切だと思います。
最近私は「握れなくなって」から、「締め」に入りますが
握っていると、これ以上固くならないと感じられるものが、
「締め」に入ると、まだまだ柔らかいことが判ります。
ウキの動きや、タナ設定や、ちょっとしたテクも大切ですが、
映像で見えるそういう事に惑わされず、
その辺りを前提として、DVDを見ていただけると、
より一層理解が深まるのではないかと思います。
■編集から発売まで こうして、私としては「目から鱗」の体験となった撮影後、
5本の撮りテープからの編集が始まりました。
これは、かなりの「力仕事」でした。
結果だけ伝えるのではなく、プロセスを記録に残すために、
通常の、使えるカットを「拾い上げる」編集ではなく、
いらない部分を「捨てていく」編集を行いました。
最初は「尺(番組の長さ)」は意識せずに作りましたので、
DVDにすると3枚になってしまいました。
また、お願いしてしゃべってもらってますので、普通の釣りより
非常に語数が多くなっています。そのテロップ入れも苦労しました。
特に関西弁特有のスピードの速さに、読むのに時間がかかる
テロップをどう追いつかせるか、また、基本的に口語である関西弁を
どこまで文字に残すか、試行錯誤もあり、作業は難航しました。

さて、完成した3枚組みDVDを永易さんに見てもらいながら、
ご意見をいただき、手直しをした後、スポンサー探しが始まりました。
ダイジェスト版を作り、永易さんに、契約している複数の企業に
話を持ち込んでいただきました。
結果として、スポンサー契約には至りませんでしたが、
いろいろ貴重がご意見をいただき、助かりました。
次回作に取り入れられるところは、取り入れていきたいと
思います。
さて、そうなると残る手段はひとつ。
自前資金での製造です。
最もコストが安いDVD-Rでコピーをする方法は、
以前の「ぬかすなDVD」で手間がかかりすぎて懲りていますので、
何とか正式に「プレス」したいと、いろいろな会社を調べて、見積りを
取りました。
問題は、既にDVDーRの状態になっていても、プレスするためには、
再度「オーサリング」という作業を、制作会社の方でやってもらわなくては
いけないこと、また、盤面やジャケットのデザイン・印刷もありますので、
プレス原価以外に、コストがかさんでしまうことです。
3枚組みDVDでは、原価が高くなりすぎることも判りました。
ここから、3枚から2枚に収まるように、尺を詰める作業に入りました。
なんとか2枚に収めることには成功しましたが、ここで、計画は頓挫しました。
およそ、用意しなければならない初期費用は判ったのですが、
おいそれと捻出できる金額では無かったのです。
自分の「資金繰り表」とのにらめっこが、何ヶ月も続きました。
焦れば焦るほど、資金の余裕は出てきませんでした。
■コンサルティング事業部のお客様と社長のお陰で 一転、計画が現実に近づいたのは2006年の2月に入ってからでした。
知り合いの社長にお願いして、私の働いた分を前倒しして
支払ってもらって、やっと発注にこぎつけました。
それまでに、発注用の資料は全てそろえてありましたので、
一気に、メールと宅急便でメーカーに送り、
後は、とんとん拍子に話が進みました。
製造リードタイムの間に、作りかけだった、販売用サイトを
オープンさせました。
このDVDを世に出すことができたのは、
「コンサルティング事業部」の多くのお客様と、
支払いを早くしてくれた、社長のお陰です。
ここは見てないと思いますが、深く御礼申し上げます。
「紀州はわせ釣り 永易流奥義 其の壱」は
紀州釣り専門釣具店 紀州釣りドットコムにて先行予約受付中です。今お申し込みの分は4月16日発送予定です
(2006年4月8日現在)
■「其の弐」はあるのか? 既にお気づきかも知れませんが、「其の壱」としたのは、
「其の弐」がある、作りたいと思ったからです。
しかし、どんな企画にするか、まだ決まっていません。
永易さんは、「其の壱」に対する皆様のご意見を伺ってから
企画しようと言われています。

私も、今回の作をご覧いただき、良かった点、判りづらかった点など
是非是非、お寄せいただきたいと思っております。
トラックバックでも、コメントでも、メールでも
ぬかすな掲示板でもかまいません。どんどんお聞かせください。
ただし、「其の壱」が売れない限り、次回作はありません。
そうそう自腹は切れませんので・・・・
最後はしょぼい話になりましたが、「メイキング情報」ということで、
楽しんでいただければ幸いです。

※見てないと思いますけど(笑)釣り雑誌の方へ
読者プレゼントなどへの協賛可能です。ご希望でしたら、メールにてご連絡ください。
makelion@f6.dion.ne.jp
- 2006/04/08(土) 20:33:27|
- 紀州釣り番組配信【ぬかすなネットTV】|
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